2006年、日本醸造学会が、麹菌を日本の国菌と定めました。

対象の麹菌は、日本の発酵食品の多くに使われている黄麹菌(アスペルギルスオリゼー)、醤油や味噌に使われる醤油麹菌(アスペルギルスソーエ)などです。

日本に対する麹菌の貢献をふりかえろう!

日本醸造学会によるとこの意図は、日本文化における麹菌の役割や貢献度を意識してのものなのだそうです。確かに私たちの食文化は麹菌がいてくれなかったとしたら全く違うものになっていたハズでした。味噌も醤油も酢もなければ、私たちの愛する和食文化は成り立ちえませんでした。食が変われば生活も変わっていたはずで、食を超えた日本文化自体が全く違うものになっていたのかもしれません。

近年、「和食」が無形文化遺産に登録されましたが、麹菌は産業的にも大きな貢献をしていたと考えられています。海外でも違う国の食文化という遠い関わりではなく、健康的なブランドイメージで海外の食文化に少しずつ進出していることを感じます。この健康的なブランドイメージを作った立役者ともいえる麹菌のおかげで、海外での日本食市場はとても大きなものになりました。

カナダや韓国に住んでいたことがあるのですが、各国のスーパーには日本の調味料である醤油や味噌は当たり前のように売っていて、とても不思議だったのを覚えています。日本に対する麹菌の貢献を認めよう・・・という流れは、個人的にはとても納得がいくものでした。

麹菌ってそもそも何者なのか?

ここでは、その麹菌について、少し整理したいと思います。

そもそも麹菌って何者なのでしょうか?カンタンに答えるならば、麹菌は「カビ」です。

同じ発酵を行う菌であっても、「乳酸菌」や「納豆菌」、「酢酸菌」は細菌類で、カビ類のほうが少数派かもしれません。カビは基本的に湿度が高く、じめじめした環境を好むので日本の風土にとてもあっていて、だからこそ発展したのかもしれません。

それもそのはず、麹菌のようなカビを使用して発酵食品を作ろうとしている文化は世界でみてもそれほど多くなく、東南アジアや東アジアなどの高温多湿のアジアやモンスーン地域特有のものだと言われています。麹菌は、体の中に酵素をたくさん持っていて、でんぷんやタンパク質を分解してくれます。

特に日本の発酵食品を作るために欠かせない「糖化」ができるという時点でとても重宝される菌類です。


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