動物はみんな、自分の体の中に「消化酵素」を持っています。

例えば・・・人間の場合、唾液の中に「唾液アミラーゼ」という「消化酵素」を持っていて、食べ物を噛むことでこの「唾液アミラーゼ」と食べ物が混ざり、食べ物が分解されます。唾液だけではありません。生体の体にはいろいろな「消化酵素」が含まれているのです。

動物は、死ぬと自分で消化する

「自己消化」とは、この自分の体の中にある「消化酵素」が、死んでしまった働き、自分の体の組織を分解していくことを言います。なんか気持ち悪い話になってきましたw いや、でもただ気持ち悪い話なのではなくて・・・私たちはこの「自己消化」によってかなりオイシイ思いをしています。

例えば、「イカの塩辛」は好きですか?酒の肴としては、かなり優秀な「イカの塩辛」も、イカ自身が行う「自己消化」の働きによってできています。

自己消化のメカニズムをチェックしよう!

それではそのメカニズムをちょっと考えてみましょう。

イカは生きている時は、筋肉や内臓の細胞の中に、体の成分を合成する様々な酵素を持っていて、それらの酵素がバランスよく働くことで生命活動を維持しています。ところが、死んでしまうと・・・まず、エネルギーが絶たれます。そうすると、体の中のバランスが崩れ、自分自身の酵素の働きを制御することができなくなります。酵素が勝手に動きだし、自分で自分の体のタンパク質や糖質を分解します。(なんかのホラー映画に出てきそうですが)

「イカの塩辛」は、イカの身に塩とイカ自身の内臓をまぶして作りますよね。その時点でイカは死んでしまっているわけですから、内臓の中の酵素が勝手に動きだす状態!イカ自身の体を溶かし、食べる人間にとってはうれしい、うま味成分や栄養素に分解されます。適度に自己消化を行わせることで、おいしくなるのです。「イカの塩辛」だけではありません。今ブームになっている「熟成肉」もお肉が行う「自己消化」がポイントになります。

「熟成」と「発酵」は少し似ています。死んじゃったお肉(牛とか豚とか)を一定の温度の中で寝かせます。すると、先ほどのイカと同じく、酵素の制御が効かなくなり、暴れはじめます。笑 そして、牛や豚が持っている酵素によってたんぱく質が分解され、アミノ酸などのうま味へと変化します。巷でウワサの「熟成肉」も実は、「自己消化」のたまものなのです。

私たち動物の体って、スゴイですよねw

動物は、自分で自分を消化する「消化酵素」を沢山だします。そして、ゆっくりと溶けて・・・土に帰って、まためぐりめぐるのかもしれません。


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